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5話 ガイアから独立してしまった人間界が備える舞台装置

更新日:2024年10月31日

 気候変動が、【三間の広がり】を舞台に「演技している物語」は、どのような筋書きなのでしょうか。

 いや、まずもって、このような表現の仕方そのものが、「許しがたい」と思うかも知れませんね。

 気候変動での「緩和策」や「適応策」で努力を重ねている人々にとって、「物語」と言うこと自体、その努力にケチを付けられた想い、無責任で《自分ごと化》していないと感じるでしょう。

 しかしながら、今年のCOP29は、気候変動枠組条約が発効してから30年目(コロナ禍は延期)になりますので、効果的な「対策の具現化は難しい」のが、現実ですね。

 私も含めて、庶民は、「気候変動が演技している」のを鑑賞している、その観客なのでしょう。

 もちろん、07年のIPCC第4次報告書では、『人為的な温室効果ガスの増加を考慮しないと、実際の観測結果を再現できない』と示し、対策の着手に、人間界としては進んでいます。

 一方の気候変動は、大物役者ですから、観客のこと、庶民の右往左往は、この30年間、気にしないで歩みを続けています。

 庶民は、ガイアから独立してしまった人間界で暮らしていますので、人間界という界、この舞台装置の効果に身を委ねて、「気候変動の演技に右往左往している」と思います。

 日本の国民運動である『デコ活』など、対策に努力を注いでいる人々が居ても、社会全体では、対策の動きを鈍くしてしまうという、そのような舞台装置、人間界での社会性システムがあって、【人間の広がり】という舞台の演出効果を高めているのでしょう。

 観客である庶民も含めた【人間の広がり】は、主役そのものの変化ではなくて、観客が地球温暖化を感じている幅のことで、この幅という舞台で、気候変動の演技があります。

 そして、庶民を含む人間界、この界に、社会性システムという舞台装置を備えています。

 では、どうすれば良いのでしょうか。

 このノウハウ(know-how)については、COP28でのパリ協定でも、明確になっていますよね。

 ただ、世界の国家アクターなどで実行されるのかどうか、そこは不明ですが。

 気候変動が主役の物語では、ノウハウではなく、ノウホワット(know-what)に着目しています。

 「どうすれば」のノウハウではなくて、「何をすれば」のノウホワットが、この物語の着地点です。

 主役の気候変動が【人間の広がり】で演じる際、その舞台の雰囲気は、舞台装置の出来具合で変わるとすれば、この舞台装置に「何?」があるのか、それを見付けることに思いを寄せます。

 人々は、気候変動を観劇している時に、自らの界、人間界で工作している舞台装置、社会性システムに気付くことも大切でしょう。

 そう、このように考えることが、既に舞台装置への関与、ノウホワットかも知れません。

気候変動が主役の物語は、以上で終わりです。

 社会性システムという舞台装置がどうであれ、気候変動は【三間の広がり】を舞台に、演じ続けるという物語でした。ノウホワットへの気付きが結論。

 
 
 

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