3話 三間の広がりを舞台に、気候変動の演技は
- 奈良環境知足庵
- 2024年10月4日
- 読了時間: 2分
更新日:2024年10月31日
気候変動という主役は、動じることがない大物役者です。
大気での温暖化とともに、太平洋や大西洋での大海流を変化させつつ、海水成分も徐々に酸性化して、さらには乾燥地や氷河など陸域にも影響を与えるなど、ガイアでの【空間の広がり】を舞台に、地球温暖化での様々で壮大な演技を披露していますね。
さて、このような演技は、どのような台本でなされているのでしょうか。
あるとすれば、IPCCの報告書が、その一部なのでしょう。
1988年に設立された気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、第1次報告書(1990年)の後、95年、01年、07年、14年、そして第6次報告書を23年に公表しています。
IPCCでの3つの作業部会の報告を取りまとめ、簡潔にされた『第6次評価報告書 統合報告書 政策決定者向け要約』でも、かなり難解なのですが。
この難解な台本の中でも、【時間の広がり】については、はっきりと示されていないようです。
例えば、『この10年間に行う選択や実施する対策は、現在から数千年先まで影響を持つ(確信度が高い)』とか、『過去及び将来の温室効果ガスの排出に起因する多くの変化、特に海洋、氷床、及び世界の海面水位における変化は、数百年から数千年にわたって不可逆的である』と示されていても、この【時間の広がり】は、【空間の広がり】での時間経過のことなのでしょう。
これ以上のことは、科学的な解明の途上だと思います。
IPCCは、科学的な事実情報が得られるまで、その報告書に書くことはしませんから。
ちなみに、2022年の大気中CO2濃度は、前年と比べて2.2ppm増えて417.9ppmとなったそうで、産業革命の頃(1750年)の278ppmと比べると、1.5倍ですね。
ですから、ガイアは、次々とCO2濃度(布団)を重ね着しているので、布団の中は「じわじわと温かく」なって、「地球の温暖化が進んでいる」って、無頓着に理解してしまいますよね。
だから、カーボンニュートラルで重ね着が終われば、「温暖化が止まる」なんて言う楽観が、・・・。
でも、重ね着が終わっても、更に「じわじわと温かくなる」って言われたら、今までの無頓着で単純な理解は混乱することでしょう。
そう、CO2濃度の増加という「布団の重ね着」が終わっても、重ね着した布団は直ぐには脱げないので、何10年も「じわじわと温かくなる」って、・・・。
ただし、このような科学的論拠は、まだ明確に存在していません。未知での空想です。
人類が未知の事実は、まだまだ横たわっています。
このため、人間界での人々は、勝手な解釈を様々にして、【人間の広がり】という舞台を設けてしまいます。
【空間・時間・人間】の三間の広がりの舞台で、主役の気候変動は、淡々と演じ続けます。
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